2010年8月14日土曜日

急に売れ始めるにはワケがある


マルコム・グラッドウェル

急に売れ始めるにはワケがある


原題は『ティッピングポイント』です。

あるアイデアや流行もしくは社会的行動が、敷居を超えて一気に流れ出し、

野火のように広がる、そのメカニズムに迫ります。

すべてが一気に変化する劇的な瞬間、それが『ティッピングポイント』です。


どのようにしてエイズは蔓延したのでしょうか?

喫煙行動や時に自殺が拡大するのはどうしてでしょうか?

乳がん予防の運動を広めるにはどうしたらいいでしょうか?

上記の例にくわえて、様々な商品の売れ方や、子供番組のセサミストリートの例をあげながら、

そこにある共通の仕組みを明らかにしていきます。


本書に寄れば、ティッピングポイントの要因には3つあります。

1.少数者の法則

流行を拡げるのは少数者の影響が大きい。

その影響を与 える少数者には、①コネクター、②メイブン、③セールスマンのタイプがある。

コネクター⇒知り合いが多い、弱い絆も重要、多くの種類の人とのつながり

メイブン⇒情報の専門家、無私で他人に教えたがる、でしゃばらない

セールスマン⇒説得する技術を持った人


2.粘りの要素

同じように流行ってもすぐ廃れるものとなかなか廃れないものがある

情報を記憶に残すための、単純かつ決定的な工夫、それが粘りである


3.背景の要素

流行が起きる場合、その背景(状況、条件など)の影響がある


自分がマーケティングをして流行り物を作り出そうとする人はもちろん、

自分が行っていることの影響をもっとうまく広げたいという人には

非常に役に立つフレームワークと言えそうです。


あなたの周囲のコネクターは誰ですか?

あなたが広げたいことに、粘りの要素が工夫されてますか?

2010年8月7日土曜日

ザ・ファシリテーター


森 時彦

ザ・ファシリテーター


ファシリテーションという言葉を御存知でしょうか?

医師として、もし、ファシリテーションという言葉を見かけることがあるとしたら、

研究会などでの、座長という言葉の代わりに、用いられてる場合だと思います。


必ずしも、ファシリテーションという言葉や中身に定義があるわけではなく、

それが含有する物は、様々にわたるのですが、

多くは以下のようなものと説明されることが多いです。

日本ファシリテーション協会からの抜粋

ファシリテーション(facilitation)とは、「促進する」「容易にする」「円滑にする」「スムーズに運ばせる」というのが原意です。人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶように舵取りするのがファシリテーションです。具体的には、集団による問題解決、アイデア創造、合意形成、教育・学習、変革、自己表現・成長など、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。またその役割を担う人がファシリテーター(facilitator)であり、日本語では「協働促進者」または「共創支援者」と呼びます。分かりやすく言えば、裏方で黒子のリーダーです。会議で言えば、メンバーの参加を促進し、プロセスの舵取りをする人がファシリテーター(進行役)です。(抜粋終わり)


本著の内容は、ストーリー形式となっています。

「えっ、私がですか」

「君ならやれるよ。いや、開発センターを大きく変えるには君しかいないと思っている。
マーケティングを変えたようにね。2年で変えてくれ。
その後は、またマーケティングに戻ってもらうから…」

マーケティング部門のリーダーだった黒沢涼子が、畑違いの製品開発センター長に抜擢される。

はたして専門知識面でも、年齢でも自分を上回る男性の部下を率い、

組織を変えることができるのか…。

ストーリーを楽しみながら、人と組織を動かし、

自分が変わるファシリテーションのスキルとマインドが確実に身につくような構成です。


センター長という権限を持ち(しかも社長は味方)、

そして、ある程度、実現手段に関して合意が得られている環境での組織改革ですから、

恵まれてはいます。

現実はこうはいかないよと多くの方が思うでしょう。

でも、主人公の生き方には非常に勇気づけられます。


本著では、ファシリテートする対象は組織です。

対象が何であるかによって、

必要とされるスキルは異なってきます。

ファシリテーションで紹介されるスキルの多くは、

ビジネスで必要とされ、様々なビジネス書で紹介されるスキルの集合体です。


様々な対象に対して、臨機応変に、ファシリテートできるようになれば、

優れたビジネスマン、いや、人になれることと思います。