2010年11月27日土曜日

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら


岩崎 夏海

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら


ミリオンセラーの1冊です。

本屋さんで平積みになっているのを見かけた方もいるはずです。


公立高校野球部のマネージャーみなみは、ふとしたことで

ドラッカーの経営書『マネジメント』に出会います。

はじめは難しさにとまどうのですが、野球部を強くするのに

ドラッカーが役立つことに気付きます。

みなみと親友の夕紀、そして野球部の仲間たちが、

ドラッカーの教えをもとに力を合わせて甲子園を目指す青春物語。


とけっこうハチャメチャな展開ですが、さらっと読めて、意外と泣けます。


こういう本を読むと、どうしても、『病院』とか『医局』という

組織について考えてしまいます。

本の中では、まずは組織(高校野球部)の定義付けから始まります。

そしてドラッガーの、企業の目的と使命を定義するとき、

出発点は一つしかない。

顧客である。

という言葉をヒントに、定義付けを進めていきます。


組織には2種類の顧客があります。

一方は、活動対象としての顧客。

もう一方は、パートナーとしての顧客。

マネージャーみなみは、このパートナーとしての顧客、

部員に焦点を当てて、活動を始めていきます。


病院にとっての第一の顧客はもちろん患者さんです。

第二の顧客は、医師、看護師、そのほか多くのコメディカルです。

医局にとっても第一の顧客は単一ではなさそうです。

第二の顧客は、存在する医局員(医師)でしょう。


病院にせよ、医局にせよ、もっと、第二の顧客に焦点をあてた

活動を行うことが、組織の成熟につながるような気がしました。

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