2010年6月8日火曜日
ビジョナリーカンパニー
ジェームズ・C・コリンズ
ビジョナリーカンパニー
『真に卓越した企業と、それ以外の企業との違いはどこにあるのか?』
比較対象としている企業はダメな企業ではなく、
金メダリストの企業と銀メダリストの企業を比較して、
ビジョナリーカンパニーの特徴を解き明かします。
ビジネス書の多くは、臨床医学に例えれば、症例発表です。
確かにそういった症例(成功例または失敗例)があったかもしれませんが、
それが普遍的な事実なのか、たまたまその人(企業)がそうであったのかは不明です。
ビジネス書は社会科学を扱っており、自然科学のように前向き研究はほぼ不可能であり、
その内容がどこまで偶然ではなく真実なのかは多くの場合不確定です。
しかし本著は、ケースコントロール研究を行っており、
それゆえに、その結果に説得力が生まれています。
気になった項目です。
☆ BHAG(Big Hairy Audacious Goals);社運をかけた大胆な目標をもつ
☆ 大量のものを試して、うまくいったものを残す
☆ 決して満足しない
でも、まぁ、一番のこの本の魅力は、
理想的な企業の姿に触れることによって、
組織の在り方について考えさせられ、
そして『やる気が生まれる』ことだと思います。
医師の多くが所属している組織である、病院であれ、医局であれ、多くの場合は、
ビジョナリーカンパニーと比較すれば、なんと未成熟な組織かと思い知らされます。
そういったことを自覚することから、少しでも優れた組織になるための
第一歩が始まる気がします。
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