スコット ベルスキ
本書では、従来のアイデア本と異なり、発想については語られません。
それは、素晴らしいアイデアは必ずしも実現されるとは限らず、
たまたま形になるということもないからです。
素晴らしいアイデアを発想することよりも、『行動すること』が重要なのだと、
著者は強調します。
そう、『天才とは1%のひらめきと99%の努力』なのです。
では、アイデア実行力とはどういうものでしょうか?
アイデア実行力=『発想力』+『整理力』+『仲間力』+『統率力』
で、特に、整理する力、仲間を引き込む力、
リーダーとして統率する力に重点を置いています。
このフレームワークが本書の全てと言えるし、肝です。
(1) 物事をきちんと整理し、次々と片付ける。
(2) 仲間を引き込み、コミュニティの力を利用する
(3) プロジェクトを率いる戦略がある。
『整理力』に関しては、Getting Things Doneに近い方法論を紹介しており、
力点が置かれています。
こうした仕組みを機能させることは、行動し、
アウトカムを出すためにはやはり有効なのだと思います。
本書では、『やるべき作業』『後回しにすること』『参考資料』と分類しています。
その中でも、アイデアを、やるべき作業=アクションステップに
落とし込むことが何よりも重要です。
アイデアをすぐにアクションステップに落とし込む仕組みを
日常のシステムとして機能させ、それを視覚化し、す
ぐに実行できるような形にすることが大切なのです。
その具体的な方法の一例が本書では紹介されています。
『仲間力』『統率力』に関しては、
具体的な方法論はあまり言及されていない印象でした。
優れたアイデアを生み出すことは楽しく、ついついそこばかりに注目されますが、
それよりも、アイデアを行動に落とし込み、
実行することが重要であると言う点を強調している点が
本書の優れている点だと思います。
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