2010年9月3日金曜日

ファシリテーター養成講座


森 時彦

ファシリテーター養成講座

以前紹介した『ザ・ファシリテーター』がストーリーを通しての、

ファシリテーションの概念の浸透が目的であったのに対して、

こちらは同じ著者による、ファシリテーションの具体的な、

スキル、知識の説明が主体となります。

他にも、ファシリテーション関連としては、

『ファシリテーション入門』 堀 公俊
『問題解決ファシリテーション』 堀 公俊

他、多くの関連著書がありますが、

個人的には、本著のスタイルが分かりやすく感じます。


ファシリテーションとは、問題解決や合意形成を促進する技術です。

以下に、『合意形成の方法』について、その内容をまとめておきます。


【1】合意形成のプロセスをデザインする

(1)プロセスをデザインする(Design)

・ゴールを設定する
・最適プロセスを設計する

(2)場をコントロールする(Control)

・批判をしない、信頼関係
・空中戦から地上戦に
・集団思考の落とし穴に落ちない

(3)触発する、噛み合わせる(Discuss)

・フレームワークを利用する
・示唆に富む問いかけ、主張を明確にする

(4)合意形成、行動の変化(Change)

・合意の仕方を決めておく
・具体的な行動に落とし込む


【2】プロセスデザインのポイント

①目的は明確か?スポンサー(支援者・意思決定者・責任を持つ)は合意しているか?

②その日の会議のゴール(具体的なアクションリスト)は明確か?

③メンバーが気兼ねなく発散できる場(紙に書く・リゾート)になっているか?

④収束の方法にメンバーの納得性があるか?(グランドルール/締め切り時間・収束方法)

⑤シュミレーションし、メンバーの反応を予測したか?(予測通りは30%以下、複数のシナリオ)

⑥メンバーのいろいろな反応に備えているか?

⑦「集団思考の落とし穴」に陥らない工夫をしているか?
1)社会的手抜き⇒ポストイットに書かせる、役割を決めておく
2)感情的対立・声高少数者の影響⇒休憩する・フレームワークを使用する
3)集団愚考(集団圧力・集団行動)⇒宣言効果・フォースフィールドアナリシスなど

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