2010年4月30日金曜日

道は開ける


D・カーネギー

道は開ける


もう一冊カーネギーです。


人生に悩みはつきものです。

医師も例外ではありません。

特に重症の患者さんを担当しているときは気が休まる暇がありません。

そして、その悩みは、病院を離れても常につきまとわり、医師を疲労させます。


カーネギーが悩みへの対処の仕方を教えてくれます。

原著のタイトルは、

『HOW TO STOP WORRYING AND START LIVING』です。

カーネギーは、悩みに関する基本事項の一つとして、


①今日一日の区切りで生きる


②(1)起こりうる最悪の事態とは何か?と自問する

 (2)やむ得ない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること

 (3)それから落ち着いて最悪状態を好転させるよう努力すること



③ 悩みに対する戦略を知らないものは若死にする。思い悩まない

と言います。


そして、

悩みを分析する基礎技術

悩みの習慣を絶つ

平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法



と続きます。


ぼくは特に、明日への配慮は行っても心配はしないを心がけています。

かのウィリアム・オスラー先生も、その講演でこう言っています。

『過去と未来を鉄の扉で閉ざせ。

今日一日の区切りで生きよう』

2010年4月27日火曜日

人を動かす



D・カーネギー

人を動かす


僕が一番初めに読んだビジネス書です。


言われてみれば当たり前のことが多いかもしれませんが、

読む前と読んだ後では、

人間関係に対する見方がガラッと変わります。

と同時に、人間関係のわずらわしさも軽減されると思います。


患者さんと医師の関係

コメディカルと医師の関係

同僚の医師同士の関係

医療において常に人間関係に悩まされます。

カーネギーが上手な人との付き合い方を教えてくれます。

原著のタイトルは

『HOW TO WIN FRIENDS AND INFLUENCE PEOPLE』です。


カーネギーは人を動かす3原則として、

以下の3つを提示しています。


けっして非難、批判しない

ひとは誰でも自分は正しいと考え、

批判されたことは根強く覚えているものです。

英国の偉大な文学者の言によると

『神様でさえ、人を裁くには、その人の死後までお待ちになる』

まして、われわれが、それまで待てないはずはない。


長所を見つけ、率直にほめる

人をあつかうことに長けているある企業家の言葉

『わたしには、人の熱意を呼び起こす能力がある。

これが、私にとっては何物にもかえがたい宝だと思う。

他人の長所を伸ばすには、褒めることと、励ますことが何よりの方法だ。

上司から叱られることほど、向上心を害するものはない。』


他人の立場になって考え、強い欲求を起こさせる

人を説得して何かをやらせようと思えば、口を開く前に、

まず自分にたずねてみることだ

『どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか』


といいます。


その後、

人に好かれる6原則

人を説得する12原則

人を変える9原則

と続きます。


対人関係に疲れ、心すさんだ時に、

すぐに手を伸ばせるところに置いておきたい一冊です。

そして社会人になった人に、まず初めに読んでいただきたい一冊です。

お父さんが自分の子供が社会人になった時に贈ることが多い一冊だそうです。

2010年4月23日金曜日

医師に対するビジネス書のススメ

医療はサービス業であり、ビジネスでもあります。

では、医師はビジネスマンでしょうか?



やはりそれはちょっと違うと医師の皆さんは思われると思います。

まず医師にとって必要なのは、医療技術や知識です。

診断に関する知識、治療に関する知識、そしてそれに関連した様々な手技や手術。


そしてその次に必要になることが多いのは、科学者、研究者としての技術です。

時には教育者としての技術かもしれません。


しかし、やはり、医療というサービス業にかかわっている以上、

当然、一般的なビジネス力も医師には必要なのです。

医師が時に世間の常識からはずれた行動をしてしまうのは、

一般的なビジネス力がないことが1つの原因かもしれません。

医療にイノベーションがすすまず、マネージメントが希薄なために

医療費の高騰が解決されないのは、

医師のビジネス力と無関係でないかもしれません。



残念ながら、医師がビジネススキルを学ぶ場はほとんどありません。

そこでビジネス書を読むことをお勧めします。

最近、ビジネス書が数多く出版され、

ビジネススキルを簡単に勉強できるようになっています。

医師にとって、ビジネス書なんて関係ないと思わず、

ぜひ手にとって読んでみてください。


ビジネス書は、医学のような自然科学ではなく、社会科学です。

そしてその前に多くは、エンターテイメントです。

楽しんで読んでほしいと思います。


当ブログは、おすすめのビジネス書を紹介していきたいと思います。


それでは、みなさん、よろしくお願いします。