2012年5月12日土曜日

達人のサイエンス

ジョージ レナード

達人のサイエンス ー真の自己成長のためにー



『究極の鍛錬』に続き、達人(マスター)に到達するための方法論についてです。

内容は似通っていると思います。


この方法論を意識しながら、

日々臨床を行なっていくことが、

医師の極みにつながることになると思います。

  
マスタリーの学習曲線は、短期間の上達のスパートがあり、

その直後はだいたい直前のプラトーより少し高めのプラトーに向かって

ゆっくりと下降する。

つまり、かなりの時間をプラトーで過ごし、練習を続けなくてはいけない。

マスタリーの過程とは、プラトーを認め、理解し、楽しむ事である。


マスタリーに到達できない3つの典型的なタイプ

(1)  ダブラー(ミーハー型、心があちこち移ろいやすいタイプ)

新しいことを初めて上達始めると有頂天になる。しかし、初めての後退を経験するとショックを受け、プラトーが来ると我慢できなくなり、練習を中断する。

(2)  オブセッシブ(せっかち型、考え方が偏狭でゆとりのないタイプ)

最初はすごい勢いで上達する。後退期が来てプラトーが来るとそれを受け入れられず一段と努力するようになる。その後確実に後退の時期がやってくる。

(3)  ハッカー(のらりくらり型、意気地がなく熱心さに欠けるタイプ)

プラトーに長く居ても不満には思わない。練習は中断され、その後の上達がなくなる。



達人への5つのキーポイント

(1)  指導

(2)  練習と実践

(3)  自己を明け渡すこと

(自分のルールやリズムではなく、先生の指示に従う)

(4)  思いの力

(5)  限界でのプレイ



マスタリーへの道を歩き始めると、

今までの行動に戻そうとする後退や抵抗を感じる。

新しい事を始めると、元の自分に戻そうとするホメオスタシスが生じる。


ホメオスタシスに対処するための5つのポイント

(1)  ホメオスタシスの活動に気づく

(2)  変化に抵抗しようとする自分との関係の調整

(3)  支援体制を作り上げる

(4)  規則的に練習する

(5)  生涯、学び続ける