2014年6月18日水曜日

人を動かす新たな3原則

人を動かす新たな3原則 売らないセールスで誰もが成功する!

ダニエル・ピンク

 
 

ハイ・コンセプト』『モチベーション3.0』に続いてのピンク本です。

相変わらずわかりやすく頭にすっと入ってくる内容です。

個人的には内容自体は目新しい内容は少なく、
以前の本と比べるとスケールの小ささを感じましたが、
それでも、こうした概念を理解しておくことは役立つと思います。

 

今回の内容は『セールス』についてです。

えー、セールスなんて自分には関係ないよと思った人もいるかもしれませんが、

今回は、セールスはセールスでも『売らないセールス』についてです。

 

現在、職場で過ごす時間の40%が、

売らない売り込み

-購入行為に誰ひとり関与せずに、他人を説得し、影響を与え、納得させること-

にあてられている。

たとえかなりの時間を費やす必要があるとしても、

この側面は仕事で成功を収めるうえで不可欠だとみなされている。

 

以下の4つの質問のうちひとつでも当てはまる人はセールスに関連しています。

(1)  商品やサービスの購入を人に勧めることで生計を立てているか?

(2)  独立して働くか、副業であっても何か自分で事業を営んでいるか?

(3)  仕事にスキルの弾力性が求められるか?つまり、境界と役割を超える能力、専門外の領域で働く能力、終日、多様な業務をこなす能力が求められるか?

(4)  教育か医療の分野で働いているか?

医師は間違いなく売らない売り込みに関係していることになります。

 

売らない売り込みには、3つの有益な特質と、3つの重要な能力があります。

まずは3つの有益な特質から。それは、同調、浮揚力、明確性です。

    同調

他者や集団、背景との調和をもたらす力です。同調には3つの原則があります。

1)自分ではなくひとの視点を理解して、その人の目を通して理解する(視点取得)。

2)相手に感情的に共感するだけではなく、相手の視点に立って考える。

3)相手の真似をしていると気づかれないようにそれとなく真似る

また、セールスには外交的な性格が向いているような気がしますが、

実際には両向的な性格が必要です。

    浮揚力

精神的強靭さと楽観的見通しを併せ持つことが必要です。

他人を動かそうとするとき拒絶な大海と呼ぶ状態に必ず直面します。

    明確性

不透明な状況を理解する能力です。

セールスには問題解決が重要だと考えられてきましたが、

現代においては、問題発見の方が重要なのです。

 

次に3つの重要な能力、ピッチ、即興、奉仕です。

ピッチ

ピッチとは売り向上、売り込みをかけることです。

長年使用されてきたエレベーターピッチは時代遅れになってきています。

それに代わる6つのピッチが紹介されています。

即興

完全に同調している場合でも、適切な浮揚力がある者でも、超明快な売り込みでも、

失敗を避けられなかったらどうすべきか。

経験豊富な即興劇のルールを学べば、説得力を高められる。

奉仕

通常のセールスでも、売らない売り込みにとっても重要となる。

人間味を持たせる、目的を持たせるという二つの原則がある。