2011年1月9日日曜日

人の心を動かす文章術


樋口裕一

人の心を動かす文章術


『ガラガラガラ。。。』

今までの僕の中の常識が音を立てて崩れ去った。

『えっ、こんなはずじゃなかったのに!』

ぼくは今までと正反対の方向に走り出した。


さて、何事かと思われたかもしれませんが、

本著の中の『書き出しで読み手を引き付ける』の中で紹介されている

テクニックを強引に使用してみました。

多少、その続きが気になったのではないでしょうか?


本著では、小論文指導の第1人者である著者が、

読む人の心を動かし、

面白い文章を書くノウハウと

文章を書くことの楽しさを教えてくれます。

文章を書くことはテクニックであり、

基本的なテクニックさえ知れば、

誰でもそれなりに文章が書けるようになるといいます。


科学者(医者)は、その内容が科学的に正しく、

世の中の役に立つ内容であれば、

注目され、読んでもらえると考えがちですが、

そんなことはないですよね。

読んでもらうには、工夫も必要です。


以下、要約です。

面白い文章の条件

⇒『まず心がけることは、読み手を意識して、

興味を持ってもらい、楽しんでもらうように書くこと』



自分らしい文書を書く条件

⇒『あったことをありのまま書く必要はない、

脚色をして、読んでいて楽しいものにする』



【1】文章の型を利用する

起承転結→予告・エピソード・展開・まとめ

予告:きっかけや予告をかく。全体の5分の一以下。
自分の書きたいテーマや与えられたテーマについてイメージした出来事の予告を書く

エピソード:出来事を具体的に書く。全体の三分の一ぐらいで充分。
できるだけ動きのある場面として説明する。いくつものことではなく、一つの出来事を中心に書く。

展開:エピソードで書いた内容から得た印象や考えなどをできるだけ深く鋭く書く。
全体の三分の一が目安。

まとめ:全体のまとめ


【2】書き出しで読み手を引き付ける

(1)動きのある文で読み手の興味を引く

・擬音で始める
・会話で始める
・動きのある行為から始める

(2) 読み手の意表をつく

・ちょっとアブノーマルな状況から始める
・ほのめかす
・逆説で始める

(3) 正攻法で書き始める

・気のきいた格言や人生訓で始める
・もっとも正統的な書き出し(状況をしっかりと説明)


【3】リアリティを作り出す

・具体的に詳しく描写する
・意識して現在形を使う
・他の人が気付かない細部を描写する
・読み手に発見させるように(悟らせるように)書く
・目の前で動いているように書く
・会話体を採り入れる
・ときに自らを省みる
・遊びを加える
・思い切って省略するところは省略する
・意識して誇張する
・「ちょっぴり悪い心」を書き入れる
・口語体を入れる


【4】描写したり、形容したりする楽しさ

(1)修飾語を使うときの注意点・テクニック

・手垢にまみれた修飾語は用いない
・五割増しの大げさを目指す
・重ね言葉を使う
・和語を使う
・接頭語のついた形容詞を使う

(2比喩表現を用いる

・直喩(まるで・・・のような)
・隠喩
・擬人法
・アナロジー(・・・は、・・・のようなものだ)

(3)感情を移入させるテクニック

情景描写することによって、複雑な心情を詠み手が推測して読み取ってくれる


【5】リズムのいい文体、メリハリのある文体

・『です・ます』(敬体)と『だ・である』(常体)を使い分ける
文章をゆっくりと呼んでほしい時は敬体、早めに読んで欲しい時は常体
・一つの分を短くする
・対句を用いる(2拍子にして並べて書く)
・文末を多様にする
・盛り上げる言葉を加える
・倒置を用いる
・遠景と近景を使い分ける
・クローズアップとスローモーションを用いる
・短い文と長い文を使い分ける
・漢字・カタカナなどの使い分けで雰囲気を変える
・会話で気分を変える


【6】ドラマを真似して盛り上げる


【7】 主題に絞り込む

・主題には普遍性を持たせる(個人的ではなく共感を得るように)

(1)主題の効果的な示し方
・最初に主題を言ってしまう
・最後に主題をまとめる
・途中で主題をほのめかす


【8】推敲する

さまざまな人の立場になって読みなおす

数日間おいてから読み直す

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