
岩崎 夏海
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
ミリオンセラーの1冊です。
本屋さんで平積みになっているのを見かけた方もいるはずです。
公立高校野球部のマネージャーみなみは、ふとしたことで
ドラッカーの経営書『マネジメント』に出会います。
はじめは難しさにとまどうのですが、野球部を強くするのに
ドラッカーが役立つことに気付きます。
みなみと親友の夕紀、そして野球部の仲間たちが、
ドラッカーの教えをもとに力を合わせて甲子園を目指す青春物語。
とけっこうハチャメチャな展開ですが、さらっと読めて、意外と泣けます。
こういう本を読むと、どうしても、『病院』とか『医局』という
組織について考えてしまいます。
本の中では、まずは組織(高校野球部)の定義付けから始まります。
そしてドラッガーの、企業の目的と使命を定義するとき、
出発点は一つしかない。
顧客である。
という言葉をヒントに、定義付けを進めていきます。
組織には2種類の顧客があります。
一方は、活動対象としての顧客。
もう一方は、パートナーとしての顧客。
マネージャーみなみは、このパートナーとしての顧客、
部員に焦点を当てて、活動を始めていきます。
病院にとっての第一の顧客はもちろん患者さんです。
第二の顧客は、医師、看護師、そのほか多くのコメディカルです。
医局にとっても第一の顧客は単一ではなさそうです。
第二の顧客は、存在する医局員(医師)でしょう。
病院にせよ、医局にせよ、もっと、第二の顧客に焦点をあてた
活動を行うことが、組織の成熟につながるような気がしました。
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