2011年9月9日金曜日

『やればできる!』の研究


キャロル S.ドゥエック

『やればできる!』の研究


人間の成長や教育に対して、信念がどう影響するかという内容です。

『こちこちマインドセット』を『しなやかマインドセット』に変えることによって、

人は変わることができ、成長できるようになることを説明します。


『こちこちマインドセット』fixed-mindset

自分の能力は石板に刻まれたように固定的で変わらないと信じている人

自分の能力を繰り返し証明せずにはいられない

自分が他人からどう評価されているかを気にする

つまずいたらそれで失敗、努力は忌まわしいこと


『しなやかマインドセット』growth-mindset

人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができるという信念

うまくいかないときこそ、粘り強くがんばる

自分を向上させることに関心を向ける

成長できなければ失敗、努力こそが人を賢く、有能にしてくれる


ほとんどの人が両方のマインドセットをもっている。

同じ人でも分野ごとにマインドセットが異なる場合もある。

能力が伸ばせると信じている分野の能力は、実際に伸びていく。

マインドセットは自分の意思で選び取ることができる。


認知療法では、非効率な自動思考に、注意を払い、意識を傾けるように導くことから始まります。

そして、最終的には、非効率的な自動思考を引き起こす

『私は無能だ』や『私は愛されない』といった信念を変更することを目標とします。

本書では、『こちこちマインドセット』におちいっている人を認知療法で救い出すことはできないと言いますが、

ぼくは、認知療法的アプローチで修正可能だと感じました。

むしろ能力に関して『こちこちマインドセット』がある場合は『私は無能だ』という信念がさらに根底に存在し、

対人関係に関して『こちこちマインドセット』がある場合『私は愛されない』という信念が根底にあり、

最終的には、そこまで掘り下げて信念を修正することが、

本当の解決につながるのかもしれないと感じました。

いずれにせよ、『こちこちマインドセット』という信念の存在に気づき、

それを修正することは、学習や、成長において重要な概念であることは確かなようです。

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